この記事の調査・編集方針
本記事は、「コーヒーを飲むと頭痛が楽になることがある」「逆にコーヒーを飲むと頭が痛くなる」「コーヒーを飲まない日に頭痛がする」と感じている方に向けて、カフェインと頭痛の関係を整理した一般的な情報提供コンテンツです。
頭痛にはさまざまな原因があり、コーヒーやカフェインだけで原因を判断することはできません。頭痛が繰り返す、悪化している、いつもと違う強い頭痛がある場合などは、医療機関へ相談してください。
- 「飲むと楽」「飲むと痛い」「飲まないと痛い」を分けて整理
- コーヒー量からカフェイン量の目安を計算
- カフェイン離脱や頭痛薬との重複にも注意
- コーヒーだけで頭痛の原因を決めつけない
「頭が痛いときにコーヒーを飲むと少し楽になる」一方で、「コーヒーを飲むと頭痛がする」という人もいます。
さらに、平日は毎朝コーヒーを飲んでいるのに、休日に寝坊してコーヒーを飲まなかったら頭痛がした、というケースもあります。
一見すると矛盾していますが、カフェインは頭痛を楽に感じさせる場合もあれば、摂取量や普段の飲み方によって頭痛と関係する場合もあります。
ポイントは、「コーヒーが頭痛に良いか悪いか」を一括りにするのではなく、いつ飲み、いつ頭痛が起きているかを見ることです。
まずは結論|コーヒーと頭痛は「いつ痛くなるか」で整理するとわかりやすい
- 頭痛中にコーヒーを飲むと楽になる人もいます
- カフェインが片頭痛のきっかけになる人もいます
- 毎日飲んでいる人が急に飲まなくなると、カフェイン離脱による頭痛が起きることがあります
- コーヒーだけでなく、紅茶・緑茶・エナジードリンク・医薬品にもカフェインが含まれる場合があります
- 自分との関係を確認するなら、頭痛が起きた時間とカフェイン摂取を記録すると判断しやすくなります
目次
コーヒーと頭痛の関係を早見表で確認
まず、自分の頭痛がどのパターンに近いか確認してみましょう。
| 頭痛の起こり方 | 考えられること | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 頭痛中に少量のコーヒーを飲むと楽になる | カフェインによって一時的に頭痛が軽く感じられる人もいます | 追加で何杯も飲まず、普段の摂取量も確認する |
| コーヒーを飲んだ後に頭痛がする | カフェインが頭痛のきっかけになる人もいます | 量、時間帯、他のカフェイン源を記録する |
| 休日など、コーヒーを飲まない日に頭痛がする | カフェイン離脱による頭痛の可能性があります | 平日と休日の摂取量の差を確認する |
| コーヒーと頭痛薬をよく併用する | 医薬品にもカフェインが含まれている場合があります | 添付文書・成分表示を確認する |
| 頭痛が頻繁・強い・以前と違う | カフェイン以外の原因も考える必要があります | 自己判断を続けず医療機関へ相談する |
Hospit編集部の見方
「コーヒーが頭痛に効くのか」という質問だけでは、自分に当てはまる答えを出しにくいテーマです。飲んだ直後なのか、飲まなかった日なのか、いつもの頭痛なのかを分けると、関係を整理しやすくなります。
コーヒーで頭痛が楽になることがあるのはなぜ?
カフェインと頭痛の関係は単純ではありませんが、人によっては、頭痛が起きたときに少量のカフェインを摂取すると痛みが軽く感じられることがあります。
実際に、頭痛や片頭痛に使用される一部の市販薬には、カフェインを含む製品があります。
American Migraine Foundationも、カフェインについて、少量で頭痛を軽減する人がいる一方、片頭痛のきっかけになる人もいると説明しています。
「コーヒーを飲めば頭痛が治る」という意味ではありません
頭痛の種類や原因はさまざまです。コーヒーで一時的に楽になった経験があっても、頭痛の治療法として毎回コーヒーを増やしていくのは避けましょう。
特に、「頭痛がするたびにコーヒーを追加する」という習慣になると、日常的なカフェイン摂取量が増え、別の問題につながる可能性があります。
逆にコーヒーで頭痛が起こることがあるのはなぜ?
カフェインは、すべての人に同じように作用するわけではありません。
American Migraine Foundationでは、カフェインは人によって片頭痛のきっかけになることもあれば、頭痛を軽く感じさせる場合もあるとしています。
そのため、「コーヒーを飲むといつも頭痛がする」と感じる場合は、コーヒーそのものを悪者と決めつける前に、次の点を確認してみましょう。
- その日は何杯飲んだか
- いつもより濃いコーヒーではなかったか
- エナジードリンクやお茶など、他のカフェインも摂っていないか
- 食事を抜いていなかったか
- 睡眠不足ではなかったか
- 頭痛薬などにもカフェインが入っていなかったか
片頭痛には、睡眠、食事、ストレス、天候などさまざまな要素が関係します。コーヒーを飲んだ直後に頭痛が起きたとしても、それだけで原因がコーヒーだとは判断できません。
コーヒーを飲まない日に頭が痛いなら「カフェイン離脱」も確認
少し意外なのが、「コーヒーを飲んだから痛い」のではなく、「いつものコーヒーを飲まなかったから痛い」ケースです。
国際頭痛分類第3版(ICHD-3)には、「カフェイン離脱頭痛」という分類があります。
診断基準では、1日200mgを超えるカフェインを2週間以上継続的に摂取していた人が、摂取を中断または遅らせた後、24時間以内に頭痛が起こることなどが示されています。
例えばこんなパターン
- 平日は出勤前に必ずコーヒーを2杯飲む
- 休日は遅くまで寝ていてコーヒーを飲まない
- 昼頃から頭が痛くなる
- コーヒーを飲むとしばらくして楽になる
このような場合には、単に「休日になると頭痛がする」のではなく、普段とのカフェイン摂取量の差が関係している可能性もあります。
ただし、頭痛だけでカフェイン離脱と自己診断することはできません。繰り返す頭痛については、必要に応じて医療機関で相談しましょう。
「いつ頭が痛くなる?」から考えるチェック表
コーヒーと頭痛の関係が気になる場合は、「何を飲んだか」より先に、どのタイミングで頭痛が起きているかを整理してみると分かりやすくなります。
| こんなとき | 確認したいこと | 次にできること |
|---|---|---|
| 頭痛が始まってからコーヒーを飲むと楽になる | 普段のカフェイン量 | 追加摂取を増やさず、頭痛の頻度も記録する |
| コーヒーを飲むたびに頭痛がする気がする | 量・時間・濃さ・他のカフェイン源 | 頭痛と摂取量を数週間記録する |
| 休日の朝〜昼だけ頭痛がする | 平日と休日のコーヒー量の差 | カフェイン摂取時間のずれを確認する |
| 午後になると頭痛がする | 午前中のカフェイン量、食事、水分、睡眠 | コーヒーだけに原因を絞らず記録する |
| 最近コーヒーをやめてから頭痛が増えた | 以前の1日の摂取量 | 急な中断との時間関係を確認する |
コーヒー何杯でカフェイン何mg?量の目安を確認
厚生労働省が示している代表値では、コーヒーの浸出液には100mLあたり約60mgのカフェインが含まれます。
この値を使って単純換算すると、次のようになります。
| コーヒーの量 | カフェイン量の目安 |
|---|---|
| 100mL | 約60mg |
| 150mL | 約90mg |
| 200mL | 約120mg |
| 250mL | 約150mg |
| 300mL | 約180mg |
※厚生労働省が示すコーヒー浸出液60mg/100mLを用いた単純換算です。実際のカフェイン量は、豆の種類、抽出方法、濃さ、商品、容量などによって異なります。
200mgはどのくらい?
上記の代表値で計算すると、約330mLのコーヒーでカフェイン約200mgに相当します。
ただし、これは「200mgまでなら誰でも問題ない」という意味ではありません。カフェインの影響には個人差があります。
厚生労働省では、カフェインを過剰に摂取すると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、吐き気などが起こる可能性があるとしています。
また、日本では健康な成人について一律の摂取上限が設定されているわけではありません。海外機関の目安などが紹介されていますが、年齢、妊娠・授乳、体質などによって注意が必要です。
コーヒーと頭痛薬を一緒に使うときに確認したいこと
頭痛がすると、「頭痛薬を飲んで、さらにコーヒーも飲む」ということがあるかもしれません。
ここで注意したいのが、頭痛薬などの医薬品にもカフェインが含まれている場合があることです。
厚生労働省も、カフェインを含む医薬品を服用する場合には、コーヒーやお茶などカフェインを含む飲料との併用について、添付文書を確認し、用法・用量を守るよう案内しています。
頭痛薬を使う前に
- 薬の成分表示・添付文書を確認する
- カフェインが含まれていないか確認する
- エナジードリンクなど他のカフェイン源も含めて考える
- 頭痛薬を頻繁に使っている場合は医師・薬剤師へ相談する
また、頭痛薬を頻繁に使用することで、かえって頭痛が増える「薬剤の使用過多による頭痛」が問題になることもあります。
コーヒーを足すことで対処を続けるより、頭痛そのものが繰り返している場合は医療機関で相談しましょう。
カフェインを減らしたいなら、急にゼロにしたほうがいい?
毎日多くのカフェインを摂っている人が急に摂取をやめると、頭痛などの離脱症状が起こることがあります。
そのため、「コーヒーが頭痛に関係しているかもしれないから、明日から完全にゼロにする」と急に変更すると、かえって頭痛との関係が分かりにくくなる場合があります。
日常的に多量のカフェインを摂取している場合や、頭痛が頻繁にある場合は、自己判断だけで大きく変更するより、医師などに相談しながら調整する方法もあります。
「コーヒーが原因?」と思ったら、頭痛ダイアリーで確認
日本頭痛学会では、頭痛が起きた日時、痛みの特徴、持続時間、吐き気、光・音への過敏、使用した薬などを記録する「頭痛ダイアリー」を紹介しています。
コーヒーとの関係が気になる場合には、そこへ次の項目も加えてみると判断材料になります。
飲んだ時間
朝・昼・夕方など、カフェインを摂った時刻を記録します。
飲んだ量
「1杯」だけでなく、可能なら150mL・250mLなど容量も記録します。
頭痛が始まった時間
コーヒーより前か後か、飲まなかった日に起きたのかを確認します。
一緒に記録すること
睡眠、食事、水分、天候、月経、薬なども記録すると、コーヒーだけに原因を決めつけにくくなります。
「コーヒーを飲んだら頭痛がした」だけでは判断しない
数回分の出来事だけでは偶然かもしれません。頭痛とカフェイン摂取を同じ形式で記録すると、「飲んだ日に多い」「飲まない日に多い」など、自分なりのパターンが見えやすくなります。
低気圧の日だけコーヒーと頭痛の関係が気になる場合
「普段は問題ないのに、雨の日や低気圧の日だけ頭痛がして、コーヒーを飲むか迷う」という場合は、カフェインだけでなく天候との関係も考える必要があります。
Hospitでは、低気圧の日のコーヒーと頭痛について別の記事で整理しています。
「コーヒーのせい」と考えず、早めに受診したい頭痛
頭痛の中には、カフェインや生活習慣だけでは説明できないものがあります。
日本頭痛学会では、次のような頭痛では、速やかに医療機関で診断を受ける必要があるとしています。
特に注意したい頭痛
- 突然起こった、これまで経験したことのない強い頭痛
- 短時間で急激に強くなった頭痛
- 発熱を伴う頭痛
- 手足の麻痺やしびれを伴う頭痛
- 頭痛が数週間のうちに悪化している
「コーヒーを飲んだからかな」と様子を見続けず、いつもと違う頭痛では医療機関へ相談してください。
コーヒーと頭痛に関するよくある質問
Q. 頭痛がするときにコーヒーを飲んでもいいですか?
A. カフェインによって頭痛が軽く感じられる人もいますが、逆に片頭痛のきっかけになる人もいます。普段の摂取量や頭痛の頻度を確認し、コーヒーだけを頭痛対策として増やさないようにしましょう。
Q. コーヒーを飲むと頭痛が楽になるのはなぜですか?
A. カフェインは頭痛との関係が複雑で、一部の人では頭痛時に摂取すると痛みが軽く感じられることがあります。一部の頭痛薬にもカフェインが含まれています。ただし、すべての頭痛に有効という意味ではありません。
Q. コーヒーを飲むと逆に頭が痛くなることがありますか?
A. あります。カフェインが片頭痛のきっかけになる人もいます。摂取量や時間帯、睡眠、食事、他のカフェイン摂取なども一緒に確認してみましょう。
Q. コーヒーを飲まない日に頭痛がするのはなぜですか?
A. 日常的にカフェインを摂取している場合、摂取を中断・遅延するとカフェイン離脱による頭痛が起こることがあります。特に平日と休日で摂取パターンが大きく違う場合は確認してみましょう。
Q. コーヒー1杯にはカフェインがどのくらい入っていますか?
A. 厚生労働省が示す代表値では、コーヒー浸出液は100mLあたり約60mgです。200mLなら単純計算で約120mgですが、実際の量は商品や抽出法などで異なります。
Q. デカフェなら頭痛と関係ありませんか?
A. デカフェも完全にカフェインがゼロとは限りません。食品安全委員会が示す例では、デカフェコーヒーにも少量のカフェインが含まれます。普段の摂取量を大きく減らした場合は、離脱との関係にも注意が必要です。
まとめ|「コーヒーが良い・悪い」より、頭痛が起こるタイミングを見る
コーヒーと頭痛の関係は、「飲めば良い」「飲まないほうが良い」と一つに決められるものではありません。
- 頭痛中に少量のカフェインで楽になる人もいる
- カフェインが片頭痛のきっかけになる人もいる
- 普段飲んでいるカフェインを急に中断すると離脱頭痛が起こることがある
- コーヒー以外の飲料や医薬品に含まれるカフェインも合計して考える
- 自分との関係を見るなら、頭痛・カフェイン・睡眠・食事などを一緒に記録する
- 突然の強い頭痛や神経症状を伴う頭痛では、コーヒーとの関係を考えるより受診を優先する
特に面白いポイントは、「コーヒーを飲んだ日に痛い」のか、「いつものコーヒーを飲まなかった日に痛い」のかで意味がまったく違うことです。
まずは数週間、自分の飲み方と頭痛が起きるタイミングを記録してみると、関係を整理する手がかりになります。